襲撃者は誰だ


「――で、きっちり事情を説明してもらおうか」
夜が明けての朝会。
当然議題は、真夜中の襲撃者について、だ。
完全に初めて団を襲ってきた者だったならもう少し言い方も柔らかかったろうが、何せ、以前からココを狙っているという話。
怒っているわけではないが、隠し事は一切許さないという口調と目付きで、宙爲が問い掛ける。
こういう事はちゃんと聞いておかなければいけない。
伊達に一戦闘団の長の経験があるわけではない。
……黒十字星結合が、何処かの戦闘団から襲われた過去があるかどうかはともかく。
「アイツらは、一体何者だ?」
まず基本の質問。
「敵だ」
迢がきっぱり、というかあっさり答えた。
ガクンと宙爲の肩が下がる。
「あのなぁ!そりゃ昨日の騒ぎでわかる!」
思わず声が大きくなる。
まあ、味方や団に恨みの無い通りすがりの誰かが、あんな風に突然爆弾を投げ込んでくるはずも無い。
迢は、頭を抑えた。
「あまり大声は出さないでくれ。結界を張ったのは久し振りで、範囲も広かったのでな…」
そういえばあの後彼はすぐに部屋に運び込まれたのだった。
よく見れば、顔色が優れない。
宙爲はそれに気付いて声を小さくする。
「…悪い。でも、やっぱり気になるだろ。あんな風に…」
すると、今度は琥香が言った。
「無理をしないで、迢。彼らは冠座四方会という大きな戦闘集団よ。何故か、ずっとこの団を狙ってるの」
迢が続ける。
「正確には、団ではなくココの土地…という話だが…」
土地、と宙爲が呟いた。
いまいち納得していないという表情だ。
「俺にもその辺りの事はよくわからない。ココの何が気に入って来ているのかも知らないが…」
他にも目的があるのかもしれない、とも迢は言った。
「久し振りだったみたいですけど?」
鳶慈が尋ねる。
確か去年は一度も来なかったと言っていた。
「ああ、二年ほど前からぱたりを姿を消していてな」
ゆえに16歳以下のメンバーと、後から入った除雪のメンバーは彼らを知らないのだ。
無論向こうも知らないだろうが…。
「二年前に何かあったんでしょうか?」
鳶慈としては何気なく言った一言だった。
が、事情を知るメンバーの顔色が少し変わった。

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