ポストの中に一通の手紙。
差出人は、勿論琥香。
無事に辿り着いた事。
鴇慈も自分も元気でいる事。
仲の良い友人ができた事。
そんなに長くは無かったが、中がぎっしりと詰まった手紙だった。
卒業式の日と同じ頭痛が、また襲ってくる。
――どうして。
愚問だった。
そしてまた訪れた4月。
入学式の日に迢は、学館の校長室のドアを叩いた。
そこからの記憶は無い。
気付いた時には、懐かしい顔が自分を迎えていた。
「待ってたぜ」
笑顔の鴇慈の隣りに、同じく笑顔の琥香がいた。
「大丈夫って言ったでしょ?」
2人は、わかっていたのだ。
自分も必ず、この団に来るという事が。
「…これからも…よろしく…」
今更それがわかって、迢は妙に恥ずかしくなった。
――また、俺だけわかってなかったのか…。
でも、それも悪くないと思えるのは、多少は成長したという事だろうか。
−了−