『お前等が死んだらさ、俺様に魂喰わせろよな』
『何危ない事言ってるんだお前、アホか』
『あの人、ストレートに酷い事言うんだー!
どーにかしてよー!』
『いや、俺もどちらかというと皇帝と同じ気分なんだが』
『あれま、ノリが悪ーい。
「はい、どうぞ」って、許可出しちゃえば良いのに』
『ノリで「はい、どうぞ」って差し出して良いもんなのか、魂ってのは』
『良いんじゃない?』
『んなわけねぇだろ!』
『何か皆さぁ、魂喰いの事勘違いしてるよね。
そんなに嫌な事じゃないと思うんだけど』
『正直な所、具体的にどうなるのかがわからないから断るんじゃないのか。
「喰う」という表現的にも抵抗があるしな』
『結局、喰われるとどうなんだよ』
『簡単簡単。
俺様に喰われた魂はさ、俺様が死ぬまで次の命が、体が貰えないの』
『……嫌な事じゃないのかそれって…』
『だって、俺様が死ねばちゃんと新しく生まれ変われるんだから良いじゃない。
平等だよ』
『平等?』
『――それをする事による、お前のメリットは?』
『お前等の事がわからない』
『……』
『??
何言ってんだかサッパリわかんねぇ。
腹がいっぱいになるとかじゃねぇの?』
『魂喰ったって腹がくちくなるわけないでしょーが。
まあとにかく、俺様に喰わせりゃ良いんだよ。
別に今すぐ死ねって言ってるんじゃないんだからさ』
『ま、良いだろう』
『節制?
本気かよお前』
『まったく、俺の友人共は寂しがり屋ばかりで困ったものだ』
『!』
『?』
『寂しがり屋ぁ?』
『あらやだ、言いたい事がわかったの?
流石、節制さん』
『だから気色悪い喋り方をするなといつも言っているだろう』
『どういう事か説明しろってば!』
『つまりだな、一緒に生まれ変わりたいんだよ』
『もうね、つまんないんだこれが。
こっちは前が一体誰だったかわかるのに、向こうは全っ然俺の事わからないんだぜぇ?』
『Aさんとお友達になりました。
Aさんが亡くなってBさんに生まれ変わりました。
僕は、Bさんが以前Aさんだった事がわかるのに、BさんはAさんだった時の記憶が無いから僕の事がわかりません。
しかも、BさんがAさんだった時のようにお友達になりたいのに、Bさんはそうでもないみたいです』
『内容的にはともかく、気持ち悪い訳し方だよそれ!!』
『はは〜ん、なるほどなるほど。
何だ、そんなら素直にそう言えば良いじゃねぇか』
『真正面から言うのは恥ずかしいじゃない。
この乙女心、わかって欲しいの』
『何が乙女心だ!
気持ち悪ぃんだよ!』
『…寿命が長い上に、魂が見えるゆえの弊害…か。
いきなりこんな事を言い出すとは…、誰かに何か言われたな』