SE:カタカタカタカタ……(響き続ける歯車)
皇帝

『別に相談しに来たわけじゃない』

運命の輪

『では一体何故此処に?』

皇帝

『お前に訊きたい事がある』

運命の輪

『可能な限りお答えしよう』

皇帝

『後ろにいるのは誰だ』

運命の輪

『これはこれは。
皇帝、可笑しな事を仰るな。
私の後ろに誰がいるというのか。
此処にいるのはただ一人、私、運命の輪。
……いや、今はもう一人。
貴方、皇帝だけではないか』

皇帝

『そのままの意味じゃねぇさ。
お前を動かしているのは誰なのかって訊いてるんだ』

運命の輪

『……。
貴方が何処までご存知なのか知らないが、申し訳ない。
今、私の口からそれを答える事はできない』

運命の輪の胸元を掴む皇帝。
しかし、運命の輪の表情は変わらない。
皇帝

『お前には何が見えてる…?』

運命の輪

『残念ながら何も』

皇帝

『だろうな。
でなきゃ、いつも同じ表情(かお)なんて有り得ねぇ』

運命の輪

『例え、この世の全てが見えていたとしても、私はずっとこの表情だろう。
…なるほど、特に何をご存知というわけではないようだ』

皇帝

『どういう事だ?』

運命の輪

『いずれわかる事。
今はお帰りになると良い』

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