場面:月の店
SE:ガヤガヤ……(店の客達)
皇帝

『よう』

声と姿を確認する月。
伝声管に手を伸ばす。

『時鳥・三十七』

続いて、素早く打つタイプライター。
何かが書かれた用紙が出て来る。
SE:カタカタ……ジジジ…

『ほら、コレ』

渡されたものを見て頷く皇帝。
店を出て行く。


場面:二時間後、別室にて

『お待っとうさん。 悪ぃな、毎度待たせてよ』

皇帝は不敵な笑みを浮かべながら首を横に振る。
皇帝

『構わん。
繁盛していない情報屋など、信用できないからな』

『ごもっとも』

皇帝

『で、新しい情報は?』

『ちょい待ち』

SE:ウィィィィ……ン……(月の乗り物移動)
SE:ガサガサ(無数にある引き出しの一つから取り出す紙束)

『……まぁ、あの後入ったんはこんなもんさね。
必要なトコだけ買ってくれ。
俺には目新しいもんが無いように見えるし、要らんならそれはそれで。
ま、いつも通りにな』

皇帝

『………』

読みふける皇帝。
SE:カタカタ…カタカタカタ…(タイプライター)
別の仕事をする月。
皇帝が、情報の一部を見て動きを止める。
皇帝

『これは…。
よし、頂いていこう。
これで足りるか?』

SE:ジャラッ
無造作に金を置く皇帝。
重い音に呆れかえる月。

『多過ぎだろそりゃ』

皇帝

『足りないわけじゃないなら良い。
俺にとってこれだけの価値があったという事だ』

『はぁ〜〜〜……(溜め息)
ま、アンタが良いなら良いけどな…』

皇帝

『次も頼んだぞ』

『あ、ちょい待ち』

皇帝

『何だ』

『いつも思ってんだけどよ、アンタ、一応お忍びなんだから、も少し格好どうにかした方が良いぜ』

皇帝

『限りなく一般人に近付けてるつもりなんだが』

『見た目形はともかく、何もかもが上等すぎるんよ。
皇帝とまではバレんでも、こんなアウトローなトコじゃ狙われっぞ』

皇帝

『上等ねぇ…。
しかし、一般のものが欲しいなどと言い出したら、城の奴等が怪しむだろう』

『そっか、よし。
なら、料金過剰な分、その辺手配するわ。
どう届けりゃ良いよ?』

皇帝

『裏道の情報屋からの贈り物じゃ、直接送られても俺の所には来ない、か。
わかった、節制にでも渡してくれ』

『…節制ねぇ…………。
まあ良いだろ。
了解。
あまり酷すぎない、ふっつ〜うのを準備してやるよ』

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