『節制に情報を流したな』
『………んー…何の事だかなぁ』
『これ、節制が持ってた。
こんな情報を手に入れられるのは、お前だけだよなぁ?』
『……全く…確かに「言うな」としか言ってねぇけど、それ直接見せたら一緒だろーがよ…。
まあ、バレるってなぁわかってたから、驚きゃしねぇがね』
『客の個人情報は絶対秘密、じゃなかったのかよ』
『そりゃそうさね。
でも、元皇帝直属の騎士様兼皇帝の親友様が、血相変えて飛び込んで来たわけよ。
「皇帝がいなくなった」ってな。
そこで逆らったらどうなるかわかんねぇだろうがさ。
下手したら、首飛ばされて勝手に家捜しじゃねぇの?』
『アイツは絶対にそんな事はしない』
『……わかってんさ、んな事。
まあでも、皇帝が行方不明だから探す手がかりを寄越せって言われたら、渡すしかねぇのはわかってもらえるかね?』
『…怒っているわけじゃない。
お前の言う通り、その状況では渡すしかないだろうな』
『わかってくれてんなら良いんだけどな。
しかし、やけにスッキリした顔してんな?』
『探している物への近道が見つかった』
『なるほど、お払い箱か』
『お前が?
そんな馬鹿な。
今まで通り、情報を集めてもらうさ』
『皇帝様は、人遣いの荒いこって』
『勝手に上客だと自負していたが』
『そりゃ金の面では文句のつけようがねぇさ。
でも、またアイツが飛び込んでくるような事ぁ、二度とやめてくれよな』