『……これは驚いた。
こんな所で会うなんて』
『何だ、お前?』
『塔。
君と対極の立場にいる者だよ』
『対極…?』
『この辺りは物騒だから帰った方が良い』
『別に、初めてじゃない』
『おやおや困った。
どう言えば帰ってくれるかな』
『お前に指図されるのはおかしいだろう。
初対面なのに、何なんだ』
『…君が知らなくても、こちらは君を知っている。
言っただろう?
対極にいる者。
全てを破滅させる魔の塔。
そうだ。
君が築き上げるモノすらも』
『……?』
『……そうだ。
せっかくこんな所で会ったのだから一つ質問をしたい。
恐らく今後は、こんなゆったりと話せる機会もないだろうから。
君は、お父上の事をどう思っていたのかな』
『は?』
『妬んでいた、嫌っていた、あるいは憎んでいた?』
『本当に、一体何だお前は。
親父の事は嫌いでも何でもない。
それがお前に何の関係がある?』
『…なるほど興味深い。
ありがとう、何れまた会おう』