場面:街角
正義

『ごめんなさい、せっかくの休みだったのに』

『気にするこたぁねぇよ。
特にコレといってやらないといけないってもんは無かったからな』

正義

『でも、滅多に休みが無いじゃない』

『ま、俺のみたいな商売は、休んでちゃ仕方ねぇしな。
そういうお前だって、色々忙しいだろう?』

正義

『それはそうだけど…』

『たまの休みに買い物結構。
第一、こんな荷物を一人でどうするつもりだったんさね』

正義

『何回かに分けるとか…誰かに頼むとか…』

『何だ。
なら、ちょうど良かったって事じゃねぇの』

正義

『…ええ、本当に助かったわ。
そうだ、良かったら』

言いかけた正義だったが、隣の月の表情に言葉を止める
正義

『…月?』

月の視線の先には、一人の少女

『わ、悪ぃ、正義。
ちょっと用事を思い出してな。
その、この荷物、後でお前ん家に持って行くから、またな!』

正義

『え、またって…月!?』

大慌てでそう言い、今来た道を逃げるように走って行く月。
あまりの慌しさに、先程の少女が驚いた顔でこちらを見ており、正義と目が合う
正義

『あ…えっと…。
驚かせてごめんなさい』

『…大丈夫…。
あなたは、今走って行った人のお知り合いですか…?』

正義

『ええ、そうです』

『彼はとても不思議…。
…いつも私を見て、走って行ってしまいます。
どうしてかご存知なら…教えて欲しいのですが…』

正義

『月が…ですか?
ごめんなさい。
あんな彼を見たのは初めてで…』

『そう…ですか…。
私が以前に何か、悪い事を彼にしてしまったのでなければ良いけど…』

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