うちの台所は、蚊の宝庫。
いつもいつも襲われる。
でも、アースノ○マットとかは使わない。

そう、僕がいつも使うのはコレ。
蚊取り線香。
憎いアイツも一撃さ!

さあ、火をつけるよ。
昔、ガスバーナーのプロと呼ばれた僕だから
火の扱いは任せてくれ。
マッチをシュッ…
蚊取り線香、
君に、命の灯を与えよう。
思うがままに燃えあがるのだ!

蚊取り線香の先、火がついた。
でも、まだとても弱い火で、
今にも消えてしまいそう。
蚊取り線香、瀕死。

『ダンナ、ダンナしっかりしてくれ!!』
消えてしまった一本目のマッチを捨てて、
僕は慌てて息をかける。
ふー、ふー。
蚊取り線香は、必死で意識を奮い立たせる。
ふー、ふー。
今、君に必要なのは酸素?
『ダンナ、逝かないでくれ!!』
僕の健闘空しく、彼は散った。
『ダンナァァァァーーーッ!!』
さよなら、蚊取り線香。

感慨にふける間も無く、新たなる灯がともる。
2本目のマッチ、大活躍。


蚊取り線香。
君は、命を削って蚊と戦う。
僕は、その功績を称えたい。
ありがとう、蚊取り線香。
大好きだよ、蚊取り線香。



煙くなければね。


−了−



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