冬の川原は、とても寒い。
プライマリーは大層な厚着をして、空を眺めていた。
年明けが近付いてきた頃から、フェイスティーは姿を見せなかった。
「どうしたんだろうなぁ…アイツ…」
結局フェイスティーは自分のことは何も話さなかった。
街で訊いても、彼の事を知っている者はいなかった。

 このままだと、自分の意志とは別に自分は死ぬ。
逃げる事も可能だが、世間が…いや、自分の血が許さない。
こんなに頭で否定しているのに、どうして死ななければいけないのだろう。
死ぬ前にもう一度、フェイスティーに色々話したい。
勿論、できることなら死にたくない。
「明日なんだ…」
自分がそこで、何をしたら良いのかなんて知らない。
けれど、自分は呼ばれた場所へ行くのだ。
自分の意思とは関係無く。

――俺は、最後まで抵抗してやる。

 そう、心に誓った。
そして、あの少年の姿を見掛ける事が無いまま、夜は更けていくのだ。




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