「フォレスタ…」
尚も兄の名前を呟き続ける少女を、ファインダーは悲しく見つめた。
「リア…。君は、少しずつ心の傷を癒していかなければいけないね」
「?」
不思議そうに首を傾げるリア。
その肩に伸ばそうとした手が途中で止まる。
触れてはいけない気がする。
リアは今も、兄を待ち続けているのだ。
そんなリアを見ていると、どうしたら良いのかわからなくなる。

――兄さん、俺はどうしたらいい?

 答える者がいるはずもない疑問を、何度も何度も投げ掛ける。
自分はどうしたら良いのだろう。
自分が神の声を聞いていれば。
どんどん自分を追い詰めてしまう。
「フォレスタの声が聞こえない?もう、きっとすぐ傍に来ているんだわ」
勿論そんなつもりは無いのだろうが、リアの言葉もファインダーを追い詰める。

――なぁ、兄さんがリアを守ってやらなくちゃ。俺じゃ…俺じゃ駄目なんだよ。
思わず、ファインダーは部屋を飛び出す。
リアはそれを目で追うが、決して立ち上がろうとはしなかった。

それっきり、ファインダーが戻ってくる事は無かった。
…二度と。

――兄さん。兄さんがリアの傍にいてやらないでどうするんだ?帰って来いよ…。




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