レイリック・ハルト・ディールサム。
呪われたディールサム家の血を引く少年は、不幸にも今年の終わりにその短い人生に終止符を打つ。
何故なら、この世界の神は、100年に一度贄を求めるから。
贄を差し出さなければ、この世界は滅びてしまうから。
そして、ディールサム家に生まれた人間の一部は、その神への贄として相応しい能力を持って生まれてくるから。
耳を塞いでも聞こえてくる声は、決して望んでいるものではない。

――僕が聞いているのは、本当に神の声なんだろうか。
僕にはそうは思えないのだけれど。
死にたくないからそう思うだけとか、そういうのじゃなくて…。
空の声、風の声、…コレは、そういうのじゃないの?
先生は『自分を誇れ』と言った。
選ばれた自分を誇れ、と。
でも、皆の…世界の為とはいえ、自分が死んでしまうことを誇れるものなの?




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