- この世界は1%の実力と99%の運でできている -
■■■ King's World
世界の何処かに浮かんでいる小さな島『トランプ』
その中は、四つの国に分かれていました。
国境は非常にアバウトなので、はっきり何処から何処までがどの国というのはサッパリわかりません。
でもまあ大体北を上として十字で分けて、右上が一の国、右下が二の国、左下が三の国、左上が四の国みたいです。
そして、一から順番にちょっとだけ偉い国です。
何を基準に偉いのか。
それがこの島の特徴です。
王様の運が強い順に偉い
何だそれと思いましたか。
別にどの国に住もうと自由で、どの国も国民の貧富の差は殆ど無いのですが、何か良くわからないけど偉いのです。
但し、どの国も王様はとってもリッチな暮らしをする事ができます。
だから皆、王様になりたいのです。
王様になる為には、前の王様がいなくならないといけません。
前の王様がいなくなる、それは即ちお亡くなりになるという事で。
皆王様の命を狙っているのです。
凄い適当な島の割に、変な所で殺伐としているのです。
でも、王様の命を狙う事は、この島では特に悪い事ではありません。
皆が狙ってるから?
いえいえ、そうではありません。
王様は、命を狙われてもそれを全部回避できるくらいの強運の持ち主じゃないといけないからです。
もしも誰かに暗殺でもされたとしたら、それは王様の運が無くなったから。
王様が代わるのは当たり前の事。
そして、強運のはずの王様の命を奪えた人はもっと強運な人、という事で王様になるのも当たり前の事。
とどのつまり、全てにおいて運が基準って事なんです。
この島では、この運の事を『ラック』と呼んでいます。
これは目には見えませんが、この島には確実に存在しているステータス。
ラックの量が多ければ多いほど運が強いのです。
基本的にこの量は生まれた時に決まっているのですが、稀に途中から突然増える人がいます。
はたまた呪いなどで減らしてしまう事も出来ます。
だから王様達は、大抵自分だけの呪い師を雇い、自分を狙う呪いを弾き返したりして貰っています。
さて、では王様が交代するのは暗殺だけですか?といえばそういうわけではありません。
普通に寿命もあります。
いや、それすらも運という事で済ませている国々ではありますが。
何にせよ、別に誰にも命を取られたわけじゃない場合、一体どうやって次の王様を決めるの?という話になるわけで。
答えは簡単。
国を挙げての大運試し大会が開かれるのです。
それで優勝した人が王様。
おやおや、大変ですね。
まあ、皆が王様になりたいと思っているのは確かですが、こういう大会に参加する人は結構限られてたりするわけで。
ギリギリの所で成り立ってる方式なのです。
うーん、適当適当。
大抵はそれぞれの国で勝手にやって勝手に王様が決まるのですが、一国だけ例外が。
それは一の国。
ココの王様は島で一番偉い人なわけなので、いなくなっちゃうと大変な騒ぎなのです。
だって島で一番リッチな人でもあるんですから。
だから皆が一の国に押し寄せてきちゃったりするのです。
それは流石に困るので、一の国の王様が寿命で亡くなった場合には、全ての国の王様を入れ替える決まりがあります。
そう、国どころか島を挙げての大運試し大会です。
そりゃもう大騒ぎです。
当然時間も掛かります。
優勝、準優勝、三位、四位の人が、一の国から順に王様になれます。
運が強ければ誰でも良いので、年齢性別関係なく王様になっちゃうのです。
つまり。
自分の事ばかり考えてる俺様一番でちょっと馬鹿っぽいうるさい男とか。
何考えてるかわからないけどとにかく冷血で近寄り難い男とか。
常識人っぽいけど喋り方とか色んな趣味が物凄い変な方向に傾いてる男とか。
世間の事なんて何にも知らない我が侭な少年とか。
そんな人たちが王様になっちゃう事だってあるのです。
ラックが多ければリッチな暮らしが出来る。
王様が存在してる意味って一体何?
恐らく誰もが持つ疑問でしょう。
しかし、ちゃんと意味はあるのです。
皆王様になることばかり考えているので、王様暗殺以外の犯罪が殆ど起こらない。
ええー!?そんなの有り!?という感じですが、この島では大いに有りなのです。
これもラックのなせる業でしょうか。
それとも、とっても単純な人たちしか住んでいないという事なのでしょうか。
ともあれ、今日も王様達は命を狙われながら、自分のラックを武器に、リッチにのんきに暮らしています。
貴方もこの島で、王様になる為に暗殺技術、もしくはラックを減らす呪いの極意を手に入れませんか?
- 出て来る人達 -
ダイヤ/スペード/ハート/クラブ/ジョーカー
Q.
この世界で『ラック』があるのはこの島だけなの?
A.
この島以外に人がいるのかどうかすら謎な世界です。
少なくともこの島の人達はこの島が世界で唯一の島と思っているので、ラックについてもこの島だけのモノと思っているようですが。
…実際はどうなんでしょうね。
Q.
ところで、ダイヤの説明にあるキングスキングって何ですか?
A.
王様の事は、皆『キング』と呼んでいます。
四人いるから『キングス』(※)
そして、王様の中で一番偉い、王様の中の王という事で『キングスキング』なのです。
世界中の皆が憧れてる称号ですよ!
でも、それだけじゃなくて、何か秘密があるとか無いとか…。
※英語の正しい発音だと、キングの複数形は『キングズ』のはずだから注意して下さいね!
Q.
呪い師って具体的にどんな感じ?
A.
ラックを減らす呪いを掛けたり弾き返したりします。
『掛ける』のと『弾き返す』のはちょっと違う技術がいるので、得手不得手があります。
なので、王様達はそれぞれが物凄い得意な呪い師を数名ずつ雇っている事が多いです。
王様お抱えの呪い師になれると、一般人よりリッチな暮らしが出来るので、王様になる自信がない人はそっちを狙ってる事もあります。
これは完全に技術の問題であり、技術がある人を王様が選ぶので、お抱えの呪い師になったからといって命が狙われたりする事はありません。
まあ、この島の人たちの事ですから、技術を手に出来るかどうかすらもラックなのかもしれませんが。
また、王様に掛かる呪いを感じ取って弾き返すことが出来るなら、何処で何をしていても構わないので結構自由です。
技量の見極め方を知っているのは王様だけという噂も…。